私がWEBデザイナーになる前、先輩から学んだ考え方のガイドラインは今でも私が特にグラフィックデザインをする上で非常に役にたっています。そのガイドラインというのはマーケティングの世界でよく言われる「AIDMAの法則」というものです。
このガイドラインがあるおかげで、今は何を考えるべきか?、次は何を考えるべきか?ということに迷うことなく進められていると自分では思っています。また広告のことを「印刷された営業マン」と呼ぶ方もいますが、そんな売上の上がる(上がった?)広告というのは、ほとんどの場合はこの「AIDMAの法則」の各段階ごとにしっかりと作り込まれたものだと感じます。
ということで「AIDMAの法則」について簡単にご説明しますと、このアルファベット部分は以下のように消費行動における人の心理状態を表す言葉から頭文字をとって並べたものということです。
A—Attention(注意・注目)
I—Interest(興味)
D—Desire(欲求)
M—Memory(記憶)or Motive(動機)
A—Action(行動)
まずはその商品やサービスを知る認知段階の “Attention” 注意・注目することから、”Interest” 興味を持ち、 “Desire” 欲求を感じ、”Memory” 記憶に止める(あるいは買うべき “Motive” 動機に促される)という感情段階を経て、購入や申し込みをするといった “Action” 行動を起こす行動段階へ至る。実際に最近、ご自身が何かを買った時の心の動きを思い出してみてください。
そもそも知らないモノを欲しがるはずもなく、まずは知ると言う段階からスタートするのは言うまでも無いことだと思います。「へ~、こんなのが有るんだ」などと思うモノのうち、「何かアレ、気になるな」という気持ちになって試してみたり色々と情報(商品情報や競合製品など)を集めたりしているうちに、だんだんと欲しいという気持ちが強くなり、いったんは冷静に記憶に止めて気持ちを整理してみたり、あるいはキャンペーン情報などの買うべき理由などに背中を押されて、最終的に商品を購入したりサービスを申し込んだりという心の動きに気がつくことでしょう。(もちろん各段階ごとの時間的な長短はあるでしょうけど・・・)
これをチラシといったグラフィックデザインに当てはめると、まずすべきことは「注意・注目」させること。どうやって数あるチラシの中から、あなたのチラシをじっくりと見てもらうのか?その仕掛けをまずは考えます。次に単なる興味に終わらせず欲求を感じてもらえるような魅力的な演出を盛り込み、出来れば行動を促すようなオファー(クーポンなど)があれば良いですね!と、こんな感じで考えていくわけです。